テニスの解剖学!5~ローテーターカフ~

 

今回は肩のインナーマッスルであるローテーターカフについて書いていきます!

 

肩関節の深層にある棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つを総称してローテーターカフといいます。

それぞれの筋肉について簡単に解説していきます。

 

ローテーターカフってどこにあるの?

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ローテーターカフの場所

ローテーターカフは上の画像のように、肩甲骨と上腕骨をつなぐ位置にあります。

 

ローテーターカフは4つの筋肉からなります。一つずつ見ていきましょう!

まずは後ろから見た画像を見ていきましょう!

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ローテーターカフ後面
棘上筋

起始:肩甲骨の上側(棘上窩)

停止:上腕骨大結節

機能:肩の外転運動

 

棘下筋

起始:肩甲骨の下側(棘下窩)

停止:上腕骨大結節

機能:肩の外旋

 

小円筋

起始:肩甲骨の外側縁

停止:上腕骨大結節

機能:肩の外旋と弱い内転

 

次に前から見た画像を見ていきましょう!

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ローテーターカフ前面

前面からは肩甲下筋が見えます!

肩甲下筋

起始:肩甲骨の裏側(肩甲下窩)

停止:上腕骨の小結節

機能:上腕の内旋

 

といった感じです!

ここで見てほしいのはこれらの筋肉が肩甲骨から出て、上腕骨をがっちりと固定するように囲っているところです。

横から見ると上腕骨を囲っていることがわかります。

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ローテーターカフ側面



ローテーターカフの働き

実はこれらは4つの筋肉で肩関節が動きの中で外れないようにする働きがあります。

これらの筋肉が弱くなっているとサーブなどで高くラケットを上げたときに肩関節が不安定になり、関節内のケガや腱板損傷といったケガになりやすくなってしまいます。

 

特に久しぶりにテニスをやって、サーブやスマッシュで肩が抜けるような感じがする人などは注意が必要です。(本人談)

 

トレーニング方法

実際のトレーニング方法としてよく挙げられるのが下の二つです。

エクスターナルローテーション

目的:棘下筋、小円筋の強化

1.立位で下の動画のように肘を軽く曲げた状態で、ゴムバンドを持ちます。

2.肘の位置はそのままで、ゆっくりと手を外側に開いて、ゆっくりと戻します。


エクスターナルローテーション/ローテーターカフ・棘下筋・小円筋の鍛え方/チューブトレーニング

 

インターナルローテーション

目的:肩甲下筋の強化

1.立位で下の動画のように肘を軽く曲げた状態で、ゴムバンドを持ちます。

2.肘の位置はそのままで、ゆっくりと内側に閉じて、ゆっくりと開きます。


インターナルローテーション/ローテーターカフ・肩甲下筋の鍛え方/チューブトレーニング

 

エンプティカンエクササイズ

目的:棘上筋の強化

1.軽いダンベルを持ち、腕を内側に少し捻ります。

2.肩の少し下までゆっくりと持ち上げて、ゆっくりと降ろします。


エンプティカン・エクササイズ/棘上筋の鍛え方/筋トレ実践講座

 

 

これらのトレーニングに一つ工夫をしてみましょう。

テニスで肩のケガが起きるのはサーブやスマッシュが多いです。そのためラケットを上げたときの肩の安定性が必要となります。

そのため、肩を斜め上に挙げた位置でのインターナル・エクスターナルローテーションを行ってみるとより効果的になると思います!

 

このようにいつものトレーニングの中でもテニスに合わせたやり方はあります。

少しずつ工夫をしてより良いトレーニングをしていきましょう!

 

肩の記事は↓の記事も参考にしてください!

 

www.kumapttennis.com

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スポーツ理学療法学 競技動作と治療アプローチ

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