後輩への教え方 〜スキーマ一致効果〜
後輩や学生に対して何かを教える時に、上手く伝わらないと感じたことのある人は多いと思います。
僕は今学生さんの指導に当たることが多いのですが、その場では理解した雰囲気でも翌日のレポートを見ると全然反映されてないことが多々あります。
この原因は色々あると思いますが、その一つにスキーマの不一致があるかもしれません。
スキーマ一致効果
スキーマとは、新しい経験をする際に、過去の経験に基づいて作られた心理的な枠組みや認知的な構えの総称をいいます。
人は新しい物を見る時に、過去の経験や情報との一致度が高いほど理解するのが容易になります。しかし、他のものと同じ様に感じるため、注目度は低くなります。
この状態がスキーマの一致度が高い状態です。
反対に、過去の経験や情報との一致度が低いほど、理解するのは難しくなりますが、注目度は上がります。
この状態がスキーマの一致度が低い状態、スキーマの不一致と言えます。
先の参議院選挙で「れいわ新撰組」や「NHKから国民を守る党」が注目されたのは、過去にそんなことを言う議員がいなかったために、スキーマの不一致が起きて注目度が高まったと言えるでしょう。
スキーマは適度な不一致がベスト!
スキーマの一致率は高ければいい訳ではありません。一致率が高いと脳にとっては情報処理の少ない、つまらない情報となってしまうからです。
反対に一致率が低いと、脳の情報処理が追いつかず、意味のわからない情報となってしまいます。
そのため、適度な不一致となる場所が最も活発に脳が働き、有益な情報となります。
これは学生や後輩に教える時も当てはまると思います。
スキーマの一致度を意識した指導
例えば、「この問題について調べといて」と問題を投げた時に、問題が難しすぎた場合に学生や後輩は思考を停止させてしまいます。
その結果として、翌日のレポートには反映されていないという結果になってしまうのだと思います。
問題がその学生や後輩にとって難しいものであれば、「この問題について調べといて」の後に、「ここの資料にヒントがあるよ」と一言付け加えたりする事でスキーマの一致率を上げる工夫があると良いのではないかと思います!
今日は以上です!久々に投稿できた!^ ^